近い将来、Wear OS スマートウォッチは手首の動きや簡単な画面のタップでテレビや照明器具などの身の回りの機器を自在に操作できるようになり、デジタル機器に囲まれた生活を送る方にとっては必要不可欠な存在になるかもしれません。フィンランドのベンチャー企業 Doublepoint Technologies 社が CES 2024 でスマートウォッチを利用した革新的なジェスチャー制御技術のデモを披露し、来場者を驚かせたと伝えられています。
Wear OS 用に開発された Doublepoint のソフトウェアは、Bluetooth で他のデバイスに接続し、それらに対して入力機能を提供するというもの。しかし、タッチしづらい従来の画面ボタンや誤認識の多い音声コマンドを使用するのではなく、手首を動かしたりひねるなどのジェスチャーと 2 本の指でウォッチ画面をタップするだけで接続したデバイスを自在に操作できます。
例えばスマート LED 照明の場合、スマートウォッチの画面をライトに向けるだけで照明が点灯し、その状態で手首を少しひねるだけで明るさを調整できます。また、スマートテレビの Netflix では人差し指と親指でつまむ形をとりそのまま 2 本の指でウォッチ画面にタップすると動画の一時停止や再開を切り替えることができます。もっと身近な例では、PC マウスの機能を手首のジェスチャーとシンプルな画面タップに置き換える機能も提供しており、これは Google Play ストアで公開された「WowMouse」を利用すると実現できます。
Doublepoint の技術はスマートデバイスや XR デバイスにスマートウォッチを使用したジェスチャー制御機能を提供することを目的に開発されており、アプリやデバイスの開発者向けには 2024 年上半期中に開発者ツールを含む開発者きっとが公開されます。
また、同社は Qualcomm との提携も発表しており、今後はより多くの Snapdragon チップを搭載した Wear OS ウォッチに同社のソフトウェアが組み込まれる可能性もあります。
「WowMouse」(Google Play)
Source : Doublepoint、Mashable