Google フォトの Android アプリがいつの間にか Pixel 8 シリーズなど一部のスマホにおいて動画の HDR 再生に対応していました。少なくとも Pixel 8 ではスマホで撮影した HDR 動画は Ultra HDR 写真と同じく自動的に画面輝度を上げて再生されるようになっています。
調査したところ、HDR モードで視聴できるのはスマホ本体で撮影した HDR 動画のみで、他のスマホで撮影した HDR 動画は依然として通常の画面輝度で再生されます。
Pixel 8 には動画モードに「10bit HDR」という高画質モードがあり、これを有効にすると、動画は 10bit(約 10 億色)で記録されます。通常モードは 8bit(約 1,677 万色)なので、理論上、10bit モードでは映像をより鮮やかに記録できます。
また、Pixel 8 の HDR 動画は、HLG のガンマカーブと BT.2020 の色空間によって映像を表現します。もしかすると 同じ HLG 形式の HDR 動画なら HDR モードで再生されるかもしれません。確認したところでは HDR10+ 規格の HDR 動画についてはスマホのディスプレイは何も反応せず通常の輝度で動画を再生していました。
まとめると、Pixel 8 は写真だけでなく、動画も HDR で記録・視聴できるということです。10bit HDR モードは 60fps 記録では有効にできませんが、通常モードと視聴画質の差は歴然としているので、個人的には 10bit HDR モードで撮影した方が後の満足度が大きく変わってくると思います。