スマートフォンで写真を撮影すると、「明るすぎたり暗すぎたりする」、「全体的に色味がおかしい」という仕上がりになることがよくあります。特に人物を撮影したときにはこのような仕上がりになることが多く、せっかくのシャッターチャンスが無駄になったと落ち込みますよね。しかしこの手の問題は補正作業である程度修正できるので諦めるのは早いです。今回は、殆どの Android スマホにプリインストールされている「Google フォト」の調整ツールのみを使用して写真の人物を綺麗に補正する方法を紹介します。
まず次の比較写真をご覧ください。左は調整前、右が調整後の写真です。左はスマホ写真でありがちな人物が暗く写ってしまったときの作例です。一見すると失敗だと思うかもしれませんが、Google フォトを使用すると右のレベルにまで改善することができます。操作も特に難しいものではありません。
具体的には、Google フォトの編集モードで「調整」タブを開き、「明るさ」を +60、「コントラスト」を -30、「シャドウ」を +50、「ブラックポイント」を -20、「彩度」を +15、「色温度」を +30 に変更すると右の写真の仕上がりとなりました。
しかしそもそもなぜ左のような写りになってしまうのか少し疑問に思いますよね。原因は様々ですが、スマホの広角カメラで撮影すること、露出やホワイトバランスなどのカメラ設定を自動で撮影することが大きな要因として挙げられます。つまり、スマホ撮影では往々にして起こりうる現象です。
広角カメラは広い範囲の光を取り込むので、撮影環境にもよりますが、写真全体が明るくなりすぎたり暗くなりすぎて人物にとって適切な明るさとならない傾向があります。それに引きずられて写真の色味を決定付けるホワイトバランスの設定が狂い、その結果、サンプルのような残念な仕上がりとなってしまうのです。
そこでまず、Google フォトでは「明るさ」と「色温度(ホワイトバランスの設定項目)」を補正します。人の顔が暗い・どす黒い場合に「明るさ」を上げて顔の明るさを取り戻し、顔の色味が人肌からかけ離れた状態なら「ホワイトバランス」を上下させて目で見て人肌に近い状態にします。
今回の場合、「明るさ」と「色温度」以外の項目は微調整するのに変更しました。それぞれ、「コントラスト」を下げたのは肌を滑らかにする為。「シャドウ」を上げたのは顔部分の影を薄くする為。「ブラックポイント」を下げたのは頭髪の色が白っぽくならないようにする為。「彩度」を上げたのは顔の血色をよくする為です。個人的には彩度と色温度のバランスが重要かなと思います。
どの調整パラメータをどのくらい変更するのかは写真の状態によって異なりますが、「明るさ」と「色温度」を変更するだけでもかなり改善されるので、まずはこの 2 項目の調整を試してみてください。