不運にも事故に遭遇したり、街中で見知らぬ人から声をかけられたり、事件かもと思うような場面に遭遇したら証拠映像を残すためにスマートフォンで動画を撮影しようと試みると思いますが、いざ撮影する機会に遭遇しても気が動転してスマホを上手く操作できず撮影に失敗することが殆どだと思います。このようなときに役立つのが多くの Android スマホにプリインストールされている「緊急情報サービス」です。このアプリには緊急用の動画撮影機能が備わっておりアプリの設定を少し工夫すると、たとえスマホをバッグやポケットに入れた状態でも素早く動画撮影を開始でき確実に目的を果たせるようになります。
前置きが少し長くなりましたが、概要を簡潔に説明すると、スマホの電源ボタンを 5 回連続で押すと発動する「緊急 SOS」のアクションを「緊急動画の撮影」だけに絞ることで、スマホのロックを解除したりカメラアイコンをタップすることなく動画撮影を開始できるということです。
アプリの設定方法を紹介します。まず、「緊急情報サービス」アプリを開き、画面左上のギアアイコンをタップ。リストの「緊急 SOS」を選択し、画面下の 3 つのオプションの中から「緊急動画の撮影」のみを ON にしてこれ以外を OFF にします。
実際の使用方法は、スマホの電源ボタンを 5 回連続で押し緊急 SOS 画面を開きます。そして画面中央の赤いサークルを 3 秒以上長押しするとアプリ内カメラが撮影を開始します。撮影中は音声も録音されるので、スマホを取り出せず動画撮影が無理でもボイスレコーダーとしての役割も果たしてくれます。
アプリの設定を動画撮影のみに限定すると本来の緊急 SOS の役割は果たさなくなりますが、Android ユーザーの皆さんはこれまでに緊急 SOS を使ったことはありますか? 殆どの方が無いと答えると思います。どうせ使わないのであれば緊急時の動画撮影専用にしても殆ど問題は生じないと思います。
今回紹介した「緊急動画の撮影」とは、720p サイズの動画を最大 45 分間録画し、録画終了後も動画ファイルのクラウドバックアップと公開リンクの共有を自動的に行う機能です。動画には音声も記録されるので、ボイスレコーダーとしても役立ちます。
しかも、ただ動画を撮影するのではなく、撮影中はバックグラウンドやスマホロック中も録画は継続され、録画停止ボタンには PIN ロックが設定されているので、自分しか停止できないなど、機能自体も緊急時の録画行為に最適化されています。