中国の大手家電メーカー TCL は 8 月 29 日、同社独自のカラー電子ペーパーディスプレイ NxtPaper 技術を採用した世界初のスマートフォンとなる「TCL 40 NxtPaper」と「TCL 40 NxtPaper 5G」を発表しました。
TCL 40 NxtPaper シリーズは電子ペーパースマホなのでキワモノ扱いされそうですが、NxtPaper は反射型ディスプレイなので、目にとても優しく屋外で卓越した視認性を発揮し、例えば、屋外での読書や動画視聴、メモ取りを余裕でこなせるなど、実は意外と実用性の高いスマホです。
NxtPaper はカラー表示に対応した電子ペーパーディスプレイ技術です。電子ペーパーでありながらも鮮やかな色表示が可能。反射型なので低消費電力ですし、グレアやブルーライトを発しないので目に優しく視認性にも優れています。しかも、まるで紙のような質感を与える特殊コーディングが施されており、紙に手書きする感覚で手描きできるのも NxtPaper の特徴です。別売オプションの T-Pen スタイラスペンを使用すると、まさにメモ帳代わりに使用できます。
今回発表された TCL 40 NxtPaper には、90Hz のリフレッシュレートと FHD+ の解像度を有する 6.78 インチの NxtPaper ディスプレイが搭載されています。
Android 13 スマホですが、特別な NxtPaper UI が導入されており、用途に合わせてカラー表示とモノクロ表示を切り替えることができます。また、スマホには周囲の光に応じて色温度を調節する機能もあり、使用環境に合わせて見やすさを改善できます。
TCL 40 NxtPaper は欧州価格 €199(約 31,000 円)とかなりリーズナブル。スマホ自体はミッドレンジクラスのスペックですが、8GB RAM(+8GB 拡張 RAM) + 256GB ストレージ、背面に 50MP + 5MP 超広角 + 2MP マクロのトリプルカメラ、5,010mAh バッテリー、DTS 3D Boom Sound をサポートしたステレオスピーカーを搭載するなど、機能は充実しています。ただ、搭載 SoC は MediaTek G88 なので、性能にはあまり期待できそうにありません。
TCL 40 NxtPaper 5G は、前述の機種に 5G 接続機能を追加したモデルとなります。欧州価格は €249(約 39,000 円)。
5G モデルは 4G モデルとスペックが大きく異なります。5G モデルは、6.6 インチ HD+ 90Hz NxtPaper ディスプレイ、MediaTek Dimensity 6020 プロセッサ、6GB RAM(+8GB 拡張 RAM) + 256GB ストレージ、背面に 50MP + 2MP マクロ + 2MP 深度センサーのトリプルカメラ、5,000mAh バッテリーを搭載。スピーカーはシングル構成となっています。
TCL 40 NxtPaper は数週間以内に欧州で発売され、5G モデルは 10 月に欧州で発売されます。今後、発売国は拡大されることになっていますが、具体的な発売国や発売スケジュールは発表されていません。
Source : TCL