Google は、Gboard アプリの将来のリリースに向けて AI を活用したステッカーや文書校正、手書き入力の拡張など、様々な新機能の準備を進めている事が判明しました。
今回報告された新機能たちはアプリの最新版(13.3)に実装された新規コードの存在によって判明したことなので、まだ正式にはリリースされていません。しかし、実際の動作内容も明らかになっており、それは下記のリンク先や YouTube 動画で確認できます。
最も注目されるべき新機能は AI 文書校正機能でしょうか。アプリで特定の開発フラグを有効にすると、Proofread などの新機能が利用可能になり、Gboard で入力した文章の文法や誤字などが AI によってチェックされ修正されます。
非常に期待度の高い新機能ですが、一つ問題があります。それは、オンデバイス AI では処理されない機能であることです。入力された文字データは一旦 Google のサーバにアップロードされ、60 日保存されることになっています。クラウド上で校正処理を行う仕様のようです。クラウドサーバを利用することで、AI はユーザーのミスを継続的に学習し、機能は随時改善されますが、オフライン時には使用できなかったり、ネットワークの状態によってはレスポンスが低下する可能性があります。
次の、AI ステッカーは、ユーザーがテキストエリアに単語を入力すると、その単語に関連したステッカーを生成するというものです。ステッカーはメッセージやチャットなどで使用できる他、画像としてエクスポートすればイラスト素材としても活用できそうです。
最後に、Google は「テキストフィールドへの手書き」と呼ばれる新機能もテストしている模様です。レポートによると、これは、ユーザーが指やスタイラスペンを使用してテキストエリアに直接手書き入力したり、任意のテキストエリアで特別なジェスチャー機能を実行できるというものです。文字の手書き入力機能は既に実装されていますが、新機能はこれをさらに使いやすいものへと進化させているように思えます。
APK ファイルの分解調査で判明した新機能が正式にリリースされるまで数ヶ月かかることも珍しくないので、今回報告された新機能もすぐにリリースされることはないでしょう。気長に待つしかありません。
Source : 9to5Google、YouTube