新しいワイヤレスイヤホを探す際、人々は音質や性能を重視しがちですが、現代はスマートフォンやタブレット、PC など、複数のデバイスを所有することも普通で、そうした人々にとって「マルチポイント接続」対応かどうかも重要な選定ポイントになってきます。今回は、なぜマルチポイント接続が重要なのかを説明します。
マルチポイント接続とは、スマートフォンやタブレット、PC など、複数のデバイスと同時にペアリングし、Bluetooth 通信の接続状態を維持できる機能です。これは Bluetooth 3.0 以上でサポートされていますが、実際に使用できるのかどうかは機器によって異なります。中にはマルチポイント接続対応を謳っていたとしてもただ複数のデバイスとペアリングできるだけで実際の Bluetooth 接続は手動で行う仕様だったりと、機器によって実装も異なるので注意してください。
今回、動作例を説明するのに用いた「EarFun Air Pro 3」は、2 台までのデバイスと同時接続が可能となっており、正真正銘、マルチポイント接続に対応しています。
EarFun Air Pro 3 の場合、例えば、スマートフォンと PC で個別にペアリングさせておくとイヤホンをバッテリーケースから取り出した瞬間に両方のデバイスに接続され、動画や音楽の再生を開始した方のデバイスのオーディオがイヤホンに流れます。
マルチポイント接続が便利なのは、例えば、PC で映画を視聴しているときにスマートフォンに着信があると、イヤホンでは PC 再生が停止し、スマートフォンの着信音に切り替わりイヤホンを装着したままスマホで通話できる点です。
ワイヤレスイヤホンは古くから存在していますが、これまでは一対一の接続が基本でした。しかし、マルチポイント接続によって一対複数の利用も可能となり、いちいちペアリング設定や接続をやり直すなどの面倒な作業が不要になります。こうした負担軽減は複数のデバイスを所有している方が望むところでもあり、ワイヤレスイヤホン選びの際はマルチポイント接続への対応にも注目してみてください。