【2023年版】Androidの「緊急情報サービス」の機能と使い方を解説

HOW TO

Android ユーザーの皆さんは「緊急情報サービス」アプリをきちんとセットアップし、いつでも使える状態にしていますか? このアプリは、交通事故や自然災害、登山中の遭難などの緊急事態の発生時に素早く助けを呼ぶことができ、万が一のときに重宝します。当初、このアプリは設定や操作が難しく、注意していないと誤って 110 や 119 に発信することもあり利用しにくいものでしたが、その後アプリは改良され今ではかなり使いやすくなっています。今からでも遅くないので万が一のときに備えてセットアップを済ませ、事前に使い方なども学習しておきましょう。

アプリを開くと様々な機能を目にするので設定は難しそうに感じるかもしれませんが、アプリには大きく分けて、「助けを呼ぶ機能」と「災害情報を通知する機能)しかなく、実はとてもシンプルなアプリです。後者に関しては単純に通知を有効化するだけですし、そもそも設定は最初から有効なので特に操作を必要とする項目はありません。ということで、本記事では助けを呼ぶ機能に絞ってアプリが持つ機能やその使い方などを紹介したいと思います。

概要

まず、助けを呼ぶ機能には大きく分けて「緊急 SOS」、「自動車事故検出(Pixel スマホ限定)」、「安全確認」、「緊急事態の共有」の 4 つの SOS 機能があります。次のスクショには安全確認と緊急事態の共有のボタンしか表示されていませんが、緊急 SOS はスマホの電源ボタンを 5 回押すだけなので画面ボタンは不要ですし、自動車事故検出については自動実行なのでそもそも手動での開始操作というものがありません。そう考えると、現行のアプリは実にシンプルで合理的なユーザーインタフェースを採用していると言えます。

それでは以降で助けを呼ぶ機能について詳しく説明していきます。

緊急 SOS

これは、「意識はあるが身体はあまり自由に動かせない」ときや「パニック寸前、今すぐ助けを呼びたい」ときなどに、スマホの電源ボタンを 5 回連続で押すと助けを呼べる機能です。緊急 SOS を開始すると、次のアクションが自動的に実行されます。

・ 緊急連絡先への電話発信(デフォルトは 110)
・ 緊急事態の共有
・ 動画の自動撮影

何も設定せずにいきなり電源ボタンを 5 回押すと、画面に表示される赤い枠内を 3 秒以上押し続けると 110 に電話発信する仕様となっているので、使用前には少なくとも発信先を見直し、緊急事態の共有相手の設定はすべきかと思います。

アプリ左上の設定メニューをタップして、リストの「緊急 SOS」を選択。上記 3 つのアクションを個別に設定できます。

「緊急連絡先」とは、110 や 119 緊急通報番号または連絡先からピックアップした電話番号のことで、デフォルトは 110 に設定されていますが、電話番号を手入力すると変更できます。

「緊急事態の共有」は次のセクションで詳しく説明していますが、居場所を知らせるために緊急連絡先とリアルタイムの位置情報を共有する機能です。

上のスクショをご覧になると気付くかもしれませんが、実は、緊急 SOS で実行されるアクションの選択は任意となっており、例えば、「緊急動画の撮影」のみを ON にしてそれ以外を OFF にしておけば、緊急 SOS を実行するだけで動画撮影を開始でき、これはこれでいざというときの映像記録行為に役立つかと思います(イレギュラーな使い方ですが・・・)。

緊急事態の共有

Google マップのリアルタイム位置共有を有効にしてその共有リンクを緊急連絡先に設定した電話番号宛に SMS 送信する機能です。

この機能は緊急 SOS、次のセクションの安全確認や自動車事故検出に実行されるアクションの一つですが、アプリトップ画面の「緊急事態の共有」ボタンから単独でも実行できます。

赤いボタンをタップしたら共有の理由(任意)と共有相手(緊急連絡先の電話番号)を選択して「開始」ボタンをタップすると自動的に共有リンクが相手に送信されます。このときの SMS はネットを経由して Google より届く仕組みなので、SMS 送信料は発生しません。

しかし、この機能には致命的な欠陥があります。緊急事態を知らせる SMS は 4 通または 5 通に分割して送られますが、分割送信された SMS メッセージの共有リンクが途中で切れており、手作業で URL をコピペし文字列も修正しないと共有リンクを開けないのです。緊急時には即応性が求められるので、現在の国内向け SMS テンプレートは修正されるべきと考えます。

安全確認

初見では意味不明な機能かもしれませんが、簡単に言えば上の「緊急事態の共有」のタイマー機能です。例えば、映画やドラマの作戦シーンなどで「◯分経っても戻ってこない場合は探しに来てほしい」といったやり取りを目にすることがありますが、安全確認はこのときの捜索活動を支援する機能となります。

アプリに事前の設定項目はなく、都度手動でタイマーを作成し実行するという使い方です。アプリトップ画面の黄色い「安全確認」ボタンをタップするとタイマーの作成画面が開き、「理由」に適当な外出目的を設定し、「時間」でタイマーの時間を選択して開始すると、タイマー切れになるまでに手動で解除されない場合は自動的に緊急事態の共有が発動します。

自動車事故検出(Pixel スマホ限定)

スマホに自動車衝突レベルの強い衝撃が加わると事故と判断し緊急 SOS のタイマーを開始します。一定時間内にユーザーによってタイマーが解除されない場合に次のアクションを実行します。

・ 大きなアラーム音が鳴る
・ 負傷したユーザーに代わって Pixel が 119 に電話発信し、関連情報を伝達
・ 緊急事態の共有を実行(任意)

設定はアプリの「機能」タブを開き、下にスクロールして「自動車事故検出」に進みます。スイッチを ON に切り替え、「緊急事態の共有」の利用を選択します。

自動車事故検出はスマホのセンサーを活用した SOS 機能なので、事故とは関係ない衝撃でも発動する可能性があります。そのため、なるべくなら外出時や運転時にだけ有効にしてそれ以外のときは無効にするという使い方がよろしいかと。

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