近年、スマホ市場でシェアを急速に拡大させている中国のスマホメーカー Techno Mobile 社が巻取り式(Rollable)という今までにないタイプの折りたたみディスプレイを使用した Android スマホのコンセプトデザイン「Phantom Ultimate」を一般公開しました。
巻取り式スマホのコンセプトは今年 2 月に Lenovo が披露した「RIZR」コンセプトデザインが業界初なので、Phantom Ultimate が初見ではありませんが、Techno の場合は一部仕様も公開されており、巻取り式スマホの仕組みをより詳しく知ることができます。
Phantom Ultimate では、本体右上のボタンを押すと、通常 6.55 インチ 2,296 x 1,596 ピクセルという少し横に広いディスプレイが縦方向にスライドして 7.11 インチのサイズにまで拡張します。
ディスプレイは LTPO OLED を採用しており、これは DCI-P3 の 100% の色域を持つとされています。また、ディスプレイユニットは様々な工業製品で用いられているシングルドライブモーターで稼働するシンプルな構造ですが、ディスプレイが完全に展開するまでに 1.2 ~ 1.3 秒もかかってしまうそうです。
スマホを 6.55 インチの通常モードで使用中にスマホを裏返すと余った部分は Always On Display として機能するので無駄になることはありません。
巻取り式スマホは既存の折りたたみスマホのようなヒンジを持たない構造なので、折れ目が付かず、耐久性に優れており、Galaxy Z Flip に代表されるクラムシェル型の未来形とも見られていますが、6.55 インチから 7.11 インチに拡大してもメリットはあまりなさそう。それでも今後の展開に注目しています。
今回披露された Phanton Ultimate は同社の研究開発の一環として制作されたコンセプトモデルであり、このスマホがすぐに商品化されることはありません。
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